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GLAMOROUS

幸せをつかむ LOVE握力

 

Vol.53 不倫の匂い

 

 

霊感や直感力が強いわけではないけれど、他人の背景みたいなものが
かなりはっきり見える瞬間がある。
それも、恋愛背景というか恋愛状況ってやつが。
あの人いかにも遊んでそうとか、いかにも不倫していそうっていうのは誰にでも
そこはかとなく分かるものだけど、特にオジサンと不倫してる女性を前にすると
少々取り繕っていても、私にはピーンとくる。
100発100中に近いかも。
自分自身の不倫体験が豊富だったからって?
そうでもないんだけどねぇ。
なんなんだろう?




最近、こんな事があった。
30代の女性たち4人と飲んでいた。
当然、あけすけな恋愛、セックス談義に花が咲いて......。
お開き近くなって、そのうちの一人がかなり真面目な顔つきでこうつぶやいた。
「ああ、結婚したいなあ......。
せめて40歳までに!」
ロングヘアーのグラマラス美女。
実はいつ言おういつ言おうって思ってたんだけど、彼女不倫臭ムンムンだったの。
4人のなかで彼女だけ異質な感じで、背後にお財布太らせた
オジサンの影がちらつくわけ。
まあ、お酒も入ってるし、ここまであけすけな話題に及んでるわけだから
差し支えないかもと思って、私、思い切って言ってみた。
「あなた、いかにもお金持ちのオジサマと不倫してますっていう風情だなあ。
ベンツの助手席・マロノのハイヒール・食事は代官山のリストランテって
匂がするから、いくらいいオンナでも適齢期の男どもは寄って
来ずらいんだと思う。」
「やだぁ、私こう見えても年下好みなんですよォ〜。」
そのときは軽くいなされたものの、それから程なく彼女にまつわる噂が耳に
飛び込んできた。



3年近く不倫関係にあったオジサマから突然別れを切り出されて
破局。
原因はなんとオジサマに彼女より数段若い愛人ができたこと。
彼女はもう立ち上がれないくらい打ちのめされて、会社にも出られず
ベッドの中で一人泣き明かしていると......。



可哀想に。
恋も居心地のいい環境もプライドも一挙に失ってしまったんだ。
でも、こうなったらとことん打ちのめされみっともなく泣き叫び続けることだね。
どうでもいい目の前のオトコに飛びついて自己嫌悪に陥るよりも、
どうしようもない寂しさとやりきれなさを胸に、一人膝を抱えながら時間をやり過ごすしか
方法がないのだから。
人間って上手くしたもので、生き続けてる限りはやがて心のかさぶたが出来、
一丁頑張ってみようかって気持ちになれるものだから。
いちいち手首切ってたら、絶対後悔する日が来るに決まってる。

 


とにかく、『結婚』を恋愛のもっとも幸福なゴールと考えているならば、
不倫の恋でしあわせになれる確率はせいぜい2%だね。
世の中には、不倫の恋でいいの、私は結婚なんてはなから望まないって女性も
いるにはいる。
例えば、私の知ってる銀座の超一流クラブの元美人ママ。
もういい年なんだけど、いまだに見ほれるくらい綺麗でいいオンナ。
ハッタリが0%だとは思わないけれど、何時死んでもいいくらいアタシの人生
思い残すことないってケロっと言ってのける。
このくらい自信と覚悟があれば、ステータスのある男との不倫を
どんどん経験して自分の人生経験を深めていって下さいませって言えるんだけどね。



ウエディングドレスと一緒にベビーバギーを押してくれる男を望んでいるなら、
不倫臭とは早く手を切るべきだと思う。

日時: 2010年01月07日

Profile

南美希子

みなみ・みきこ
東京生まれ。テレビ朝日アナウンサーをへてフリーランスに。数々の番組でキャスター、コメンテーターとして活動。またオシャレ、結婚、子育て・出産、美容などのエッセイでも人気。著書に『オバサンになりたくない』『お嫁に行くまでの女磨き』『男の勘違い』他。まさに“Glamorous way of life”の先駆者レディ。