この世には、女を益々美しく輝かせる男と、
あっという間に平凡で所帯じみた女に変えてしまう
男とがいる。
結婚する前にすでに......。
女ってそもそも、単独で美しくなるには限界がある。
10万円のクリーム。
エステ。
造顔・リンパマッサージ。
プチ整形。
コラーゲンドリンクetc・・・・・・。
勿論、これらで女は充分綺麗に整う。
でも、それは皮1枚の領域であって
身体の中からにじみでるような美のオーラ、
そして思わず抱き寄せたくなる色香や可愛らしさ。
やっぱり、こういったものは残念ながら
独力では身につけられない。
あたし、オトコはいるよ。
いるにはいるけど、ちっとも色っぽくなんかなれない。
最近は素顔でスエット着て、二人でテレビ観るような
間柄だもの。
分かる、分かる。
私もかつてあったなあ、こんな関係。
最初の半年くらいは勝負下着つけて、ビューラーで目一杯
まつげ上げて逢うような相手だった。
でも、すぐにオトコの底が見えはじめて......。
わかるかなあ、この表現。
水溜りみたいに浅くて、底がみえちゃうのよ。
勿論、ルックスも悪くないし、人間的にもいい人だし、
学歴も申し分ない。
でも、底が見えちゃった時点で、このオトコのために
綺麗でいようなんて意欲は吹き飛んじゃうのよねぇ。
いつしかカレを呼ぶとき、「お兄ちゃん」と呼んでる自分がいる。
お兄ちゃんとのセックスじゃあ、やっぱ前向きになれないよね。
で、肩寄せ合って二人でラーメンすするあったかさに
見出す幸せなんて、あたしは嫌!って思い始めた。
そして、崖の上の一番高いところにとまってる
ハヤブサみたいな男に恋をした。
崖のてっぺんにいるハヤブサみたいな男は、
女に美しさとセクシーさを求め続ける。
自らが常に雄雄しくいなければ失脚するから、
向き合う女に真逆のものを求める。
おまけに、強大な男には女たちを引き寄せる強い磁力が
あって、女が絶えず寄って来るから美の手綱を緩めたら
たちまち負ける。
でもねぇ、ハヤブサみたいな男を見つけろといわれても困る?
べつに権力と地位をまとった男だけとは限らない。
ハヤブサみたいな男って。
そういう志を持った男、そういう可能性を秘めた男は結構いると思う。
よしんばハヤブサでなくとも、女の美に敏感で
あり続けられる男なら、もっとみつけやすい。
「ねえ、ストッキングなんていう美に逆行するものを
身につけるのは君にはして欲しくない。」
かなり長くつきあっている男にこう言われて、ハッとした
ことがある。
いまでも、ガーターベルトをつけるのに結構手馴れているのは
あの頃の名残だろうか......。
要するに緩いオトコじゃあだめ。
常に前を見据えて戦ってるような男じゃあないと、
じゃないと、女は綺麗になれない。





