結婚、出産後も仕事街道のばく進中の私。勿論、仕事にも手は抜かないけれど。 「A級の女、B級の仕事人」っていうのが私の永遠のテーマ。デキる女より、イイ女を絶対優先させたい。女をかなぐり捨ててまで仕事に没頭しようとは思わない。(もっともB級にぶらさがって仕事を維持するのも結構難しいんだけどね)
ところで、本命カレ氏とのデートに気合いを入れるのは誰でも当然だと思うけど、この気合いの入れ方が私の場合ハンパじゃなかった。女子アナだった頃のことだ。デートのある日の昼休みはランチを抜いて会社の診療室に駆け込んでいた。何故かって?デートの時元気一杯でいるため、と言うより美容のために。そりゃあ、朝早く起きて満員電車に揺られて通勤していると肝心のデートの時には、疲れがにじみ出てくる。プルプル度やウルウル度を取り戻すには何たって仮眠が一番なのだ。アナウンサーという仕事柄、診療室の看護婦さんとは幸いとても仲良しだった。何せ早朝出勤、深夜勤務という不規則な出勤形態が多かったから、よくビタミン注射打ってもらっていたし、仮眠もちょくちょくさせてもらっていた。今だから明かせるけど、その仮眠のうち43%くらいは実はデート仮眠だったんだ。看護婦さん、ゴメンナサイ……。
で、仕事が終わり勤務日報書き終わると今度はメーク室に駆け込んだ。"おつかれさま。これからロケなんで〜す"っていいながらメークさん、クレンジング剤とタオル、ホットカーラーを貸してもらう。ヨレヨレ・浮き浮きメークは夕方には限界に達していて、「デート命」の私にとっては顔洗って塗り直すしかない。その点、テレビ局のアナウンサーっていうのは有利かもしれない。化粧室の洗面台延々とぶんどってメーク直すのには相当の勇気と根性がいるものね。そんなわけでゆうに1時間半かけて、メーク落とし、髪を巻いて、ローションパックしてから勝負メークに入る。大きな鏡の前に座って、手鏡片手に四方八方からのアングル確認しながら。目をつむった時のアイメークにもぬかりがないようにしっかりチェック。で、すべて完了すると涼しい顔で、"お疲れさま、行ってきま〜す!"とメークさんにあいさつする。"行ってらっしゃ〜い。お疲れさまです。"と送り出してくれた優しいメークさんにも、今、この場を借りてゴメンナサイ……。
で、仕上げにトイレでデート服をレーシーな勝負ランジェリーに着替えて、仕上げに、彼好みの香りをまとう。あとは心臓の鼓動をおさえるようにして、待ち合わせ場所に急行!!女の子にとって一番幸せな一瞬……。
不思議なものだ。恋愛全開の時って何故か仕事も全開になれる。自分にとってA級の女、A級の仕事人でいられる貴重な時。それは勿論、永遠には続かないけれど。こういう時を人生のうちで少しでも多く持てると、きっとグラマラスな女(ひと)になれるのだと思う。




